私は今までに何度か葬儀に参列したことがありますが、火葬まで出席したのは、2回程です。
それは、祖父と祖母。
私が死と直面した、一番身近な人たちです。
もちろん、知り合いの方の死というものは、それまで関わってきた記憶が頭の中にありますから、とても悲しい出来事ですが、ごく身近な人となると、その思い出も強いし、その分悲しみもとても強いものです。
不思議なもので、祖母とは時々けんかもしたし、いやなこともありましたが、葬儀の前のお通夜の晩は、なぜか頭にきたりした事を思い出すことは無く、ちょっぴり後悔するような事ばかりが、頭を駆けめぐったのです。
実際に祖母とやりとりしたときにはこれっぽっちも思わなかったのに、亡くなってからその当時の祖母の気持ちや、悲しそうな表情だったり、なんでもう少し気遣いをしてあげられなかったんだろうという、悔しさみたいなものが、次々と思い出されて、思わず涙がこみ上げてきた事を覚えています。
ほんと、生きているうちに、もっとたくさんやさしく接してあげれば良かったと。
でも、そんな後悔も火葬が終わり、御骨拾いをして、初七日、四十九日を終えていくうちに、少しずつ消えていくような気がしました。
そして、家にかざられている祖母の写真の顔も微笑んでいるように見えてきたのです。